【AMEX】アメックスなら金銭感覚が狂いにくい
アメリカン・エキスプレス(アメックス)が発行しているクレジットカードがあります。
アメックスは他社のカードと比べて癖の強いカードとして親しまれています。
アメックスの癖の強さを代表するのは「限度額がない」という部分です。
クレジットカードの「限度額がない」とはどういうことなのか?
また、どういったメリットをもたらしてくれるのか。
今回の記事では、その点についての私見を述べてみたいと思います。
1.カードは金銭感覚を狂わす
クレジットカードって、手にしたてだと緊張感を持って使うんですが、慣れてくると油断するようになるんですよね。
ぶっちゃけ、使い過ぎるようになるということです。
一般的にクレジットカードには「限度額」というものが設定されていますので、「あといくら使える」という風に表記されます。
この「あといくら使える」というのは、決して自分のお金のことではありません。
言い換えるなら、「あといくら借りられる」ということです。
なのに、金銭感覚が麻痺してくると自分のお金と勘違いしてしまうんですよね。
資金繰りに窮しても「カードであといくら使えるから乗り切れる」と思うようになります。
実際は、借金が増えてもっと自分の首を絞めているだけなのにです。
金銭感覚がしっかりしている人なら何も問題ないですが、そういう人は稀ですから。
このように、クレジットカードは使いこなせば付加価値を生みますが、金銭感覚が麻痺して散財してしまうリスクもあるわけなんです。
2.アメックスなら狂わない
ところが、アメックスの場合この「限度額」という概念がありません。
アメックスにおける「限度額がない」という特徴の最大のメリットは、金銭感覚が狂わないところにあります。
何故なら「あといくら使える」という発想がそもそもありません。
例えば三井住友カードの場合…
●限度額は100万円
●利用額が30万円
●利用可能額が70万円
…と、明確に現れます。
JCBカードも同様です。
公式サイトやアプリでこの数字を確認すると、衝動買いしそうになった時に「あと70万円も使えるし」と油断してしまいます。
70万円が、あたかも自分の口座残高のような錯覚を起こすようになるんですね。
そして、この利用可能額をリボ払いで払ってしまったら地獄が始まるというわけです。
アメックスの場合を見てみましょう。
アメックスでは「高額な決済をする場合は、あらかじめ電話かネットで確認してね」という仕様になっています。
つまり明確に「あといくら使える」という数字が出ていません。
これが、金銭感覚を狂わせないポイントになるわけです。
3.浪費の心理
カードに限らず消費者金融でもそうですが、「利用可能額」というのは悪魔の囁きです。
消費者金融における「ご利用は計画的に」というキャッチフレーズに対して「ご利用の時点で無計画」と返した書き込みを昔ネットで見ましたが、よく言ったものです。
「お金が無くても欲しいものが買える」という経験は、欲望のリミッターを解除してしまいます。
つまり金銭感覚が狂ってしまうんですね。
カードが無ければ我慢するしかない。
しかし、カードがあるおかげで我慢しなくて良い。
そして「今回はカードで買って、これから我慢すれば良い」という思考に陥ります。
ただ、残念ながら今我慢できない人は、これからも我慢できません。
こうして、泥沼にはまっていくことになります。
アメックスの場合は基本的に一括払いを推奨していますし、分割払いやリボを利用する手続きが、他社に比べて若干複雑になっています。
加えて「限度額が無い」ので、「あといくら使える」という発想になりにくいんですね。
私はこれを、アメックスなりのリスク回避と、ユーザーへの配慮だと思っています。
4.まとめ
いくらアメックスに限度額が無いと言っても、ある程度育てれば限度額がどんどん上がっていきます。
「だいたいどれぐらいなら使える」のかは、感覚的にわかってきますから、どうしてもそこで使い過ぎてしまうリスクはあります。
ただ、明確に「利用可能額」と表示されているよりは断然マシでしょう。
クレジットカードを持つことで「金銭感覚が狂う」のが怖い方は、まずアメックスから発行しみてはいかがでしょうか。
アメックスなら、使いすぎないように、しっかりと管理してくれますから。