支払いに困ったら、リボ払いよりも分割払いを選んでください

お金の話 クレジットカード


クレジットカードは「決められた期間」の利用分を、「決められた日」にまとめて支払うようになっています。

例えば…
●7月21日〜8月20日までの利用分を
●9月10日に支払う
…という感じですね。

7月21日に使った分の場合、およそ1ヶ月と20日後に支払うことになるので、だいぶ余裕をもって支払うことができます。

ただ、お金と言うのはそういう訳にはいきませんね。余裕があったら、また別のものに使ってしまうものです。

「予想してなかった大きな出費」というのは、誰にでも起こり得ます。

そんな時にクレジットカードの分割払いを利用すれば、無理なくピンチを乗り越えることができます。

ただ、分割払いの中には「リボ払い」という支払い手段もあります。

こちらは、通常の分割払いとは特徴が大きく異なっていて、できれば使わない方が良いです。

今回は「ピンチを乗り越えようとして、もっとピンチにならないため」にも、分割とリボの違いを説明したいと思います。

1.分割払い

分割払いの支払い方法について説明します。

例えば「10,000円の財布」を分割で支払うとしましょう。

分割払いの場合は、まず「何回払いにするか」を決めます。

2回払いなら5,000円を2ヶ月で払いますし、10回払いなら1,000円を10ヶ月払います。

2回払いまでなら手数料(金利)は発生しません。

3回払い以上から、回数に従って手数料が変動します。

このように、分割払いは非常にシンプルです。

2.リボ払い

リボ払いの支払方法は非常にややこしいです。

例えば「10,000円の財布」を分割で支払うとしましょう。

リボ払いの場合は、まず「毎月いくら払うか」を決めます。

毎月5,000円ずつ払うなら2ヶ月、1,000円ずつ払うなら10ヶ月かかります。

実際には「リボ払い手数料」が発生するので、毎月支払う金額に手数料が上乗せされるか、支払い期間が伸びるかします。

リボ払いは何回払いでも手数料(金利)が発生します。

これだけ見たら難しいことはないです。

ただ、リボ払いをややこしくするポイントは、もう一歩踏み込んだところにあります。

3.支払いが終わらない

分割払いの場合は「10,000円の財布」に対して分割払いを適用します。

「10,000円の財布」が突然「20,000円の財布」に値上がりすることはありません。

2ヶ月なら2ヶ月。10ヶ月なら10ヶ月。設定した分割回数が終われば、支払いは必ず完了します。

一方、リボ払いは「クレジットカードの利用枠」に対して適用されます。

「10,000円の財布」だけ買った場合は、それを1,000円ずつ返すことになります。

これなら10回で終わります。

ただ「10,000円の財布」が支払い終わる前に、「10,000円のカバン」も買ったとしましょう。

それでも支払う金額は1,000円にすることができます。

こうなると、20回払いになります。

つまり支払い回数が増えたわけです。

4.リボ払いは悪魔のささやき

通常の分割払いは、あとで支払い回数を変更することができません。

例えば「2回払いにしといたけど、やっぱり5回払いしたい」というのは受け付けてくれないんですね。

ちなみに、「5回払いにしたけど1回で払っちゃうわ」という繰上げ返済は可能です。

一方、リボ払いの場合は「10,000円使ったけど毎月1,000払わせてください」という形になりますね。

これを「もう10,000円使って、計20,000円になりました。でも月1,000円のままで払わせてください」としたらどうなるか。

「全然いいよ!(手数料増えるけど)」

と、なります。

言い換えると、通常の分割払いは「カードの支払いを管理」してくれます。
なので、多少支払いがキツくなってもキッチリ請求してくれるのでいつかは支払いが終わります。

リボ払いの場合は、めちゃくちゃ甘やかしてくれます。
その代わり、「気がついたら毎月利子しか払ってなかった」という状態になる可能性があります。

こうやって、カードの支払いが終わらなくなるわけです。

5.まとめ

「お金の管理さえ自分でできれば問題ない」と言われれば確かにそうです。

しかし、「お金の管理を自分でする」ってそんなに簡単ではないんですよね。

「油断したら使ってしまう傾向がある」と、自分の性格をよく分かっている人は、絶対にリボ払いに手を出さないようにしてください。

クレジットカード会社としては、リボ払いを使ってもらった方が、長期的に手数料を取り続けられます。

なので、分割払いではなくリボ払いを選んでくれるように誘導するんですね。

公式サイトから分割払いを申し込む場合も、リボ払いの方が設定が簡単になっているケースがある程ですから。

仕方なく資金繰りに窮する時は誰にでもあり得ます。

そんな時は、リボ払いよりも通常の分割払いの方が「安全かつ計画的」に支払いを終えることができます。

ピンチの時は、絶対にリボ払いを選ばないようにしてください。

もっとピンチになるだけですから。