クレジットカードのポイントの入口と出口について。「1ポイント=1円」とは限りません。
クレジットカードを使う上での分かりやすいメリットは、「ポイントをもらえる」という部分ですね。
このポイントなんですが、クレジットカード業界全体で見ると少々複雑な仕様になっています。
例えば、ヨドバシカメラやビックカメラのポイントは非常に分かりやすいです。
なぜなら、「1ポイント=1円」だからです。
クレジットカードでもこの様な仕様になっていれば分かりやすいのですが、そういう訳にはいかないみたいです。
今回は、このクレジットカード特有のポイント制度について簡単に説明したいと思います。
1.ポイントが商品と交換されるまでの流れ
「1ポイント=1円」のポイントプログラムは非常に分かりやすいので、あまり気にしないかもしれませんが、ここではポイントが商品と交換されるまでの流れを整理してみましょう。
ポイントが商品と交換されるには2つの段階を踏むことになります。
●1段階目:ポイントが発生する
●2段階目:ポイントを消費する
当たり前の話ですが、この2つの工程を踏むことになります。
そして、この2つの各段階ごとに還元率が掛けれられます。
例えば「1ポイント=1円」の場合…
●1段階目:ポイントが発生する(10%)
●2段階目:ポイントを消費する(100%)
…こうなります。
つまり「10,000円の商品」を買った場合…
●1段階目:「10,000円の10%」で1,000ポイント発生
●2段階目:「1,000ポイントの100%」で1,000円分消費できる
…ということになります。
2.クレジットカードのポイントの場合
ヨドバシやビックカメラなどは、1ポイント1円のレートで交換できますが、クレジットカードの場合は複雑です。
ここではアメックスで例えて見ましょう。
アメックスのポイントは「100円の利用で1ポイント」もらえます
つまり…
●1段階目:ポイントが発生する(1%)
…こうなりますね。
さて2段階目ですが、これは交換する商品によってレートが変わります。
例えばアメックスの2段階目は…
●ANAマイル:1ポイント=1マイル(100%)
●その他のマイル:1ポイント=0.8マイル(80%)
●支払いに充当:1ポイント=0.3円(30%)
…と、こうなります。
家電量販店のポイントと違って、ポイントを何に交換するかによってレートが変わるのがわかりますね。
このように、「1段階目」と「2段階目」でそれぞれレートが変わるので、クレジットカードのポイントプログラムは、家電量販店のそれよりややこしくなるわけです。
3.ポイントの還元率はカードによって違う
上ではアメックスのプロパーカードを例に出しましたが、他のクレジットカードになると、またポイントのレートは変わってきます。
1段階目も2段階目も両方バラバラです。
つまりクレジットカードを持つ理由が「ポイントを貰えるから」という方は「何円使ったら何ポイント貰えるか」だけでなく、「1ポイントが何円になるのか」までチェックしなければいけないわけです。
例えば、ポイントを支払いに充当するために「還元率1%」をうたうカードを持ったとしましょう。
しかしそれは1段階目の話であって、2段階目では0.3%でしか無かったなんていう勘違いが起こり得ます。
なので、カードを選ぶときはポイントが発生する「入口」とポイントを消費する「出口」の両方の還元率をチェックする必要があるんですね。
4.まとめ
クレジットカードのポイントが「1ポイント=1円」とは限らないという話ですが、裏を返せば「1ポイント=1円以上」になるケースもあるということです。
それはマイルに交換する場合ですね。
マイルの価値は「1マイル=2円」と言われています。
つまり「1ポイント=1マイル=2円」になります。
これなら「1ポイント=1円以上」になりますね。
このように、クレジットカードで得たポイントをマイルに交換するつもりで貯めるのが、最もポイントの価値を引き出すことができるわけです。
クレジットカードのポイントプログラムはたしかに複雑です。
ただ、マイル獲得に焦点を絞れば、自分に適したカードが見つけやすくなります。
これから還元率重視のカードを作るなら、ぜひ「入口は還元率」と「出口はマイル」と意識して探してみてくださいね。