ステータスカードは相手への配慮である

クレジットカード

クレジットカードの知識が増えれば増えるほど、保有しているカードでその人がどんな人なのか、だいたい推測できるようになります。

単純な話ですが、ANAカードを持っていればANAに沢山乗る人である可能性は高いです。
ビューカードを持っていれば、交通費から少しでもポイントを獲得しようとする堅実なサラリーマンかもしれません。

クレジットカードは、お金を使えば使うほど優待を多く受けられるようになっています。
つまり、その優待を最大限に引き出すために「その人が最もよくお金を使う分野」のカードを持っている可能性が高いんですね。
だから、ふだん何にお金を使う人なのか、ある程度わかるわけです。

さて、この「クレジットカードを見ればだいたいどういう人かわかる」というのは、海外では特に顕著です。

代表的なのは、ホテルですね。
海外では「クレジットカードは身分証と同じである」とよく言われます。

逆に言えば、これを使いこなせばクレジットカード一枚で自分をアピールすることができるということです。

今回は、クレジットカードで人はどう判断されるかというテーマをお話ししたいと思います。

1.カードの保有者は大きく分けて2種類

私見ですが、「クレジットカードを持っている人」を大きく2種類に分けるとこうなります。
①ただクレジットカードが便利だから使う人
②お金がなくて、その場しのぎのためにカードを使う人

クレジットカードには、様々な特典があります。
●現金を持ち歩かないで良い
●ポイントがもらえる
●保険が付いている
…など

あえてクレジットカードを使うことを選ぶのは、使う人にメリットがあるからです。

一方で、クレジットカードは「今お金がなくても買い物ができる」という側面があります。
これは、お金が困っている人が手を伸ばす手段でもあるということです。

フリマアプリで現金が出品されたり、ショッピング枠の現金化ができるお店が存在しているのを見れば、「お金に困っているからカードを利用する」という人が少なくないのがわかりますよね。

そして「何のクレジットカードを持っているか」で、あなたが「どっちのタイプ」なのかある程度推測されてしまいます。

それが正しくても間違っていても、「この人はたぶんこういう人だな」と思い込まれてしまうわけです。

2.ホテルでのデポジット

例えば海外のホテルでの例。

海外のホテルに泊まるとき、宿泊料金とは別でデポジット(保証金)を取られます。

デポジットは、宿泊客が万が一ホテルに何らかの損害を与えた場合、ホテル側が取りっぱぐれないようにするために存在します。

なのでデポジットは、何事もなければチェックアウト時に全額帰ってきます。

この時、デポジットはクレジットカードから一旦決済されます。
そしてチェックアウト時にそれがキャンセルされる仕組みです。

つまりホテルに泊まる時は、ほとんど確実にクレジットカードの提示を求められる訳です。

この時、提示されるのがどんなカードなのかホテルの人は見ています。

それは系列ホテルグループのカードかどうかを見ている訳ではありません。

信用できるお客さんかどうかを見ている訳です。

もしもお客さんのカードがゴールドカードなどであれば、安心されます。

極端な話、キャラクターもののカードだと「偽物」だと思われるケースもあるそうです。

ぶっちゃけ日本のパスポートの信用は高いので、それだけで安心はされますが。笑

ただ、どうあれその人がどういう人なのかクレジットカードで判断されるというわけです。

海外ではクレジットカードを身分証のように捉えているので、カードに無頓着な人は、不必要に警戒されることになります。

3.ステータスカードとは

人は見た目で判断されるように、クレジットカードでも判断されます。

裏を返せば自分が相手を判断する材料にもなるということです。

実際に初対面の人とでも、持っているカードの種類を材料に話を広げることができます。
●ANA・JAL・デルタなどのカードを持っている
→出張が多いんですか?旅行がお好きなんですか?など
●ラグジュアリーカードを持っている
→ワインがお好きなんですか?リムジン使ってみました?など
●JCBのオリジナルシリーズを持っている
→ザ・クラス狙いですか?ディズニーによく行かれるんですか?など

上のケースのように、持っているカードによって仕事や趣味が推測できますね。

そして推測できるのが「仕事や趣味」ではなく、別の要素だったらどうでしょうか。

例えば「お金」。

人をカードで判断できるのであれば「このカードを持っているならお金持ち」と思わせることもできるということになります。

そして、実際にそういう風にブランディングされているクレジットカードがあります。

そういったカードは「ステータスカード」と呼ばれています。

4.何をもってステータスカードと呼ぶのか

なぜ「ステータスカード」であると言えるのか、明確な判断基準はありません。

ただ、確実なのはお金が絡んでいることです。

例えば…
●年会費が高い
●たくさんお金を使わないと持てない
●年収が高くないと持てない

つまり「このクレジットカードを持つためにはお金がたくさん必要である」というカードはステータスカードと見なされるわけです。

例えば、アメックス・プラチナ・カードは、年会費が140,400円(税込)です。

普通の感覚では「クレジットカードの年会費にその値段は払う余裕はない」となるでしょう。

逆に言えば、このカードを持っているだけで「たかがカードの年会費に140,400円払える余裕のある人」と思わせることができるわけです。
ちなみに私は無理して持っています。余裕なんかありません(╹◡╹)

これを見栄だと言われればそうかもしれません。

ただ、相手に「お金のトラブルは起こりませんよ」という安心感を与えることはできます。

少なくとも「お金がなくて、その場しのぎのカードを使う人」ではないと判断してもらうことはできます。

ステータスカードは、つまり「相手に安心を与えるカード」というわけです。

それが店員さんであれ、誰であれ。

5.まとめ

私はステータスカードを持つことは相手への配慮だと思っています。

世の中には金銭的なトラブルがよくあります。

いつそういったトラブルに巻き込まれるか分かりませんから、日頃から金銭トラブルを抱えている人との付き合いは気をつけなければなりません。

クレジットカードだけで、そういった警戒を解いてもらえるのであれば、便利な道具ではありませんか?

もちろんアメプラはやり過ぎですが。笑

メインカードでないとしても、ぜひ一枚はステータスカードを。

ステータスカードを自慢ではなく相手を安心させる材料にすれば、人間関係の潤滑油になってくれるはずです。