【週刊ぽるねむ #1】6大ブランド最上位カードを全て揃えた場合の役割分担考察

クレジットカード 週刊ぽるねむ

クレジットカードには「決済する」という本来の機能の他に、様々な特徴があります。節約、分割払い、保険、コンシェルジュ、割引、などなど。

そして、ステータスを持つ。という特徴もあります。
クレジットカードのステータス性というのは非常に抽象的なものですが、たしかに存在します。
アメックスのブラックカードを持っている人を見かけたら、どうしても「この人めっちゃ金持ってるんだな」と思ってしまいますよね。
それがカードの持つステータス性です。
そして、そのステータス性の裏付けは、カードの取得難易度と年会費の高さにあります。
つまり「持っているだけで凄い」と思わせるのがステータスカードというわけです。

ステータス性の高いクレジットカードは、世の中に1つだけではありません。
各カード会社ごとに最上位カードは異なりますから、例えば「アメックスのブラックカードを持っているので、JCBのブラックカードも無条件でくれ」という訳にはいきません。
ということは、ステータス性という面でのクレジットカードにおける頂点にたどり着こうと思ったら、6大ブランド全ての上位カードを所持して初めて、その頂に立ったと言えるのではないでしょうか。

実際に6大ブランドの最上位カードを全て持つということ自体は、決して不可能ではありません。
長い道のりとは言え、それぞれのカードを根気よく使っていれば、必ずインビテーションは来るでしょう。
問題は、その数えきれないほどの特典を使いこなせるかどうかです。

今回は「ステータス性の最も高いカードたちにそれぞれ役割分担をさせることができるか」という考察をしてみました。

今私が考えるステータス最強メンバーはこちら。
①アメックス・センチュリオン
②ラグジュアリーカード・ゴールド
③ダイナース・プレミアム
④JCB ザ・クラス
⑤三井住友VISA・プラチナ
⑥三井住友銀聯・プラチナ

6つのブランドの最上位カードを最強メンバーとして挙げてみました。
財布にこの6枚が並んで入っていたらカッコ良過ぎる。憧れの組み合わせです。
もしこのステータス最強メンバーを全て持っていたら、実際の使用感はどうなるのか。
そもそも現実的な使い分けができるのか。
上記の1枚も持っていないどころか、来年度のアメプラ継続すら躊躇している私ですが、今回はこの最強メンバーの使い分けを考察してみたいと思います。

1.年会費

まずは年会費のトータルを計算してみます。

①アメックス・センチュリオン:378,000円(税込)
②ラグジュアリーカード・ゴールド:216,000円(税込)
③ダイナース・プレミアム:140,400円(税込)
④JCB ザ・クラス:54,000円(税込)
⑤三井住友VISA・プラチナ:54,000円(税込)
⑥三井住友銀聯・プラチナ:0円(三井住友VISA・プラチナ取得で申し込み可能)

年会費合計:842,400円/年(税込)

月額計算:70,200円/月(税込)

さて。これを高いと取るか安いと取るかは置いておいて、それぞれのカードの役割を考えてみます。

2.センチュリオンの役割

もしもこのメンツでカードを揃えた場合、果たしてそれぞれの役割分担がどう機能するのか?というところを考察してみます。

まず、メインカードはアメックス・センチュリオンとします。

取得難易度や桁違いの年会費、覚えきれないほどの特典の数々など、日本で発行されているクレジットカードの頂点と言うに相応しい1枚ですしね。6枚の最強カードたちを並べてもやはり頭一つ抜け出ているので、ここではセンチュリオンをメインカードとします。ステータスカードは他人に見せてなんぼですからね。

還元率はグリーンから変わらず1%らしいのですが、40万円近い年会費を払っておいて還元率も何もあったものではないでしょう。
ホテルや航空会社の上級会員をはじめとして、コンシェルジュ・サービスや高級レストランで1名無料の特典、プライオリティ・パスなど基本的なサービスはもちろん全部ついてます。付帯保険も充実していますし、アメックス・プラチナから付帯する個人賠償責任保険も付いてきます。

そして、ここからはセンチュリオンに無い特典を他のカードがどれだけ持っているかが論点となります。

3.ラグジュアリーカード・ゴールドの役割

ラグジュアリーカード・ゴールドの特徴はまず金属製のカードが挙げられますが、アメックス・センチュリオンでもチタンカードが発行されるので、プラスチックカードではないという面での独自性は薄れてしまいます。
それでも黄金に輝く券面は唯一無二の存在感を発揮していますね。無条件で持っていたい1枚です。
その他、ラグジュアリーラウンジ、TIAT LOUNGE、新生銀行のプラチナ会員資格、ラグジュアリーリムジン、ステータスカードの中では珍しいSuicaポイント付与(還元率0.5%)などを見てみると、センチュリオンと比べてみてもまだこんなに独自の特典があります。これなら、センチュリオンと住み分けができますね。

4.ダイナース・プレミアムの役割

ダイナース・プレミアムにおいて、センチュリオンとラグジュアリー・ゴールドに無い特典はマイル付与率2%、大丸東京と銀座のラウンジ利用、乗馬4回無料、家族会員の上限が無制限という内容になります。
さすがに上の二つの最上級カードと比べられてしまうと見劣りするようにみられますが、ステータス性とポイント還元率の高さをだけみても、メインカードに充分できるカードと言えます。年会費も上の二つに比べたら控えめですしね。あれ?感覚麻痺してるかな?
センチュリオンとラグジュアリーカードのゴールドを持っているなら、敢えて持つ必要のないカードかもしれません。
ただ、逆に1枚しかカードを持てないとしたら、ダイナース・プレミアムが最有力候補かもしれません。だいたいの特典は網羅されていますからね。

5.JCB ザ・クラスの役割

JCB ザ・クラスは、ディズニーランドのクラブ33に入れるのが上の3つのカードにも無い特典と言えます。
ただ、このカードの真髄はやはりその希少性にあると言えます。
たとえ年会費は控えめであっても、アメプラやダイプレよりも断然取得難易度が高いと言われているだけあって、そのレア度は計り知れません。
もし私がセンチュリオンを持っていたとしても、「あのザ・クラス」も持っていてなんぼと思うはず。ここまで来たら年会費なんてどうでも良いでしょうしね。
なので、上の3枚が有ってもJCB ザ・クラスは持っていても悪くないかと思います。

6.三井住友VISA・プラチナの役割

そして三井住友VISA・プラチナ
ここまで来ると、このカードにしか無い目立った特典というのはありません。
それでも「VISAカードである」という事実だけで、このカードは確実に持っていなければいけないカードになります。
クレジットカードは6大ブランドと言われていますが、VISAとマスターのシェアが圧倒的なのは事実であり、オリンピック公式グッズショップなどでは実際にVISA以外は使えないということがありました。
更に日本で銀聯カードのプラチナカードを持とうとすると、三井住友VISA・プラチナを発行することによって付いてくる「三井住友銀聯・プラチナ」を発行するしかありません。
銀聯カードは中国での圧倒的な決済力を誇るので、クレジットカードの本質である「そもそも使えるかどうか」という点では、VISAと銀聯の二枚を押さえるということは非常に大きな意味を持っています。
上の圧倒的な存在感を誇る4枚のステータスカードをもってしても、まだ決定的な独自性を残しているというのは、さすが天下のVISAカードと言えます。

ステータスカードの持つ価値とは

さて、こうやってそれぞれの役割を見てみましたが、年会費と特典の費用対効果はどうしても考えざるを得ませんね。
今回はポイント還元率を無視しようとしましたが、そもそもその前提が間違っていました。
なぜなら上に挙げた全ての特典は、該当するサービスにそれぞれお金を払えば体験できるものだからです。
ホテルや航空会社の上級会員資格も。保険も。コンシェルジュ・サービスだって究極を言うと秘書を雇えばいい訳ですからね。お金で解決できてしまいます。
なのに、わざわざクレジットカードでそれらを利用しようというのは、その「お得さ」を享受しようという訳であって、やはりカードの役割を論ずるとなると年会費やポイント還元率などは目をつむってはいけない部分でした。

そうなると、それぞれのクレジットカードの持つ、代替不可能な最大の独自性というのは「そのカードの現物を持っている」ということになります。
いくら年会費を払えるだけの能力が有っても、カード会社が発行してくれなければそのカードそのものは持てません。
つまり、アメックス・センチュリオンの代替不可能な価値とは、覚えきれないほどの豊富な特典ではなく「アメックス・センチュリオンを持っている」という事実にあるということです。他のステータスカードたちも然り。

まとめ

6大ブランドのステータス最上位カードを持った場合、その特典を全て使い分けることができるか。という考察でしたが、結論は「どうしても特典が被ってしまう」という結果になりました。

ただ、考察を続けていく過程で、ステータスカードの真の価値は「特典」ではなく「カードを持っている事実そのもの」という結論も見えてきました。
たとえ高額な年会費を払ったとしても、この6枚を持っているということは決して無意味ではありませんし、無駄でもありません。
なぜならその高額な年会費を払わない限り、そもそもカードが持てないからです。これは代替不可能な価値と言えます。
それが「ステータス」ということなのですね。

いつかは持ちたいステータス最強メンバーたち。
年会費が…とかいう無粋な心配をするぐらいなら、100万円近い年会費を余裕で払えるぐらいの力を養いたいものです。

「特典が被りまくっても関係なく高額な年会費を払える」
これが、クレジットカードから読み取れる最上級のステータスということでした。